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行政書士に農地転用申請を依頼した場合の報酬相場

こんにちは、洋平です。

所有している田畑に住宅を建てる場合などには農地転用申請が必要ですが、
申請に必要な書類の作成や手続きは行政書士に依頼できます。

今回は行政書士の報酬相場など農地転用申請について詳しく見ていきましょう。

農地転用申請を行政書士に依頼した場合の報酬相場

農地転用申請を代行してもらうのに行政書士へ支払う報酬相場は
大体5~10万円程度です。

ちなみに行政書士の報酬に基準は無く自由報酬ですから、
行政書士がそれぞれに報酬金額を決めています。

行政書士によって報酬金額が違うこともあって相場を算出するのは難しいので、
今回は日本行政書士会連合会の調査結果を元に算出しました。

一口に農地転用申請といっても田畑のある場所や転用目的などによって手続きが
違っており、行政書士へ支払う報酬相場も変わってきます。

例えば農地法第4条に基づく届出では行政書士の報酬相場は平均で42,757円、
最頻値で30,000円です。

同じ農地法4条に基づく手続きでも許可申請だと報酬相場は平均で81,126円、
最頻値で50,000円となります。

農地法第5条に基づく手続きになると
 ・届出 平均48,421円 最頻値50,000円
 ・許可 平均105,188円 最頻値80,000円
となっています。

また農地法第3条に基づく手続きの報酬相場は以下の通りです。
 ・届出 平均23,350円 最頻値11,000円
 ・許可 平均49,587円 最頻値30,000円

一般的に「農地転用」と言われるのは農地法第4条もしくは第5条に基づく手続き
なので、行政書士に依頼した場合の報酬相場は大体5~10万円となるのです。

農地転用申請では別途費用が10万円以上かかることも

農地転用を申請する場合には行政書士へ支払う報酬とは別に経費がかかり、
それが20万円以上になることもあります。

先の報酬相場はあくまで農地転用申請を行政書士に代行してもらうためのもので、
申請そのものにかかる経費は別途負担しなければいけません。

農地転用を申請するには
 ・土地の登記事項証明書
 ・都市計画図
 ・測量図
 ・転用後に設置する建物や施設の図面
など多数の書類が必要です。

申請に必要な書類を役所や法務局で取得したり、
業者に作成してもらうのに費用がかかるのです。

役所や法務局で謄本・抄本を取得するのには1通当たり数百円から1,000円程度
なので、ある程度多数になっても費用はそれほど嵩みません。

問題は測量図や建物・施設の図面を作るのにかかる費用です。

農地転用申請に際して改めて測量が必要無ければ法務局で測量図の謄本・抄本を
取得するだけなので450円で済みます。

隣の農地と境界が明確になっていないなどで測量が必要となると、
専門業者に測量してもらわないといけません。

現況測量でも10~20万円、
確定測量まで行う場合には田畑の広さによって30~80万円ほどかかります。

広い田畑を農地転用する場合には、行政書士への報酬と申請に必要な書類の
取得・作成にかかる費用を合わせて100万円ぐらいかかることもあるのです。

農地転用申請を行政書士に依頼する場合の注意点

農地転用申請を行政書士に依頼する場合には報酬以外にも
注意しなければいけないことがいくつかあります。

まず1つが農地転用申請に精通しているかどうかです。

行政書士が扱える業務は多岐に渡っていて、
各種許認可申請だけでも1万種類を超えるとされています。

そのため行政書士の多くは取り扱い分野を絞っており、
農地転用申請に精通していない行政書士も居るのです。

精通していないと必要な書類を揃えるだけでも時間がかかってしまいますし、
申請が上手くいかないことも十分に考えられます。

報酬だけ払わされて申請が通らなかったでは話になりませんから、
ホームページなどで取り扱い分野を確認して依頼する行政書士を決めましょう。

転用したい農地の近所に居る行政書士に依頼する

農地転用申請を行政書士に依頼する場合は、転
用したい農地がある地域内で探すと良いですよ。

農地転用申請では、事前の確認や申請手続きなどで農地のある地域を管轄している
役所に何度も足を運ぶことになります。

行政書士の交通費は依頼者が負担するので、
交通費が高くなる遠方地域の行政書士は避けた方が良いのです。

近場の行政書士なら交通費が安く済むだけでなく、
地域の事情に詳しいので申請をスムーズに行ってもらえる可能性が高いです。

できれば土地家屋調査士の資格を持っている行政書士を探す

農地転用申請を依頼する場合には、
できれば土地家屋調査士の資格も持っている行政書士を探すようにしましょう。

転用が認められて実際に転用が完了したら、
土地の地目変更登記を行わないといけません。

地目変更登記は土地家屋調査士の取り扱い業務で、
行政書士では行えない業務なのです。

土地家屋調査士の資格を持っていない行政書士だと別途地目変更登記を
土地家屋調査士に依頼することになるので費用が嵩む恐れがあります。

土地家屋調査士の資格を持っている行政書士なら農地転用申請の一連の手続き
として地目変更登記も行ってくれるので多少費用が安く済む可能があるのです。

農地転用申請の許可と届出の違い

農地転用申請では許可が必要な場合と届出だけでOKな場合があるのですが、
それは田畑が「どこにあるか」で決まります。

転用したい田畑が市街化区域にあるなら農業委員会への届出だけでOK、
市街化調整区域にあると都道府県の許可が必要となります。

ちなみに市街化区域は都市計画法に基づいて既に市街化されている区域、
今後市街化されていく区域のことです。

市街化調整区域は都市計画法によって市街化されないように調整されている区域で、
簡単に言うとできるだけ農地を残すように定められている区域です。

既に市街化されているもしくは今後市街化される計画がある区域にある田畑を
転用する場合には農業委員会に届出をするだけでOK。

市街化される計画の無い市街化調整区域にある田畑を転用しようと思ったら、
都道府県の許可を得ないといけないわけです。

届出よりも許可申請の方が当然ハードルも高く手続きに手間もかかるので、
行政書士に代行を依頼する場合には届出よりも許可は報酬が高くなります。

転用の目的による手続きの違い

市街化区域か市街化調整区域かでも農地転用申請の手続きが変わりますが、
転用の目的によっても手続きが変わります。

土地を売らずに田畑以外の目的に利用するのに転用申請する場合は、
農地法第4条に基づいた届出もしくは許可の申請が必要です。

自分たちが住む家を建てたり、使わなくなった田畑をコインパーキングに変えると
いった時には農地法第4条に基づいた手続きとなります。

土地を売却すると同時に田畑以外の目的で利用するのに転用申請するなら、
農地法第5条に基づいた届出もしくは許可の申請が必要です。

マンションや商業施設などを建設するために民間業者に田畑を売るといった場合には
農地法第5条に基づいた手続きを行わないといけません。

田畑を売却しても売却先が田畑として利用するもしくは賃料を設定して田畑として
貸すといった場合には農地法第3条に基づいた手続きとなります。

ただし国や自治体へ供用もしくは売却する場合や土地収用法による収用などでは、
農地法に基づく農地転用の手続きは不要です。

届出や許可が無い転用は行政処分の対象

どんな田畑をどういった目的で転用するにしても農地転用の手続きを経ないと
行政処分の対象となってしまいます。

例えば農地法第3条に基づく届出や許可申請を行わずに田畑を売買したり
賃借した場合は、売買や賃借の契約自体が無効です。

第4条の手続きを経ずに転用した場合は、契約自体は無効にならないものの
工事の中止や原状回復といった行政処分を受ける恐れがあります。

第5条に基づく手続き無しに田畑を売買すると契約自体が無効になる上に
工事中止や原状回復の行政処分が下されます。

場合によっては刑事罰の対象となる恐れもありますから、
田畑を転用・売買する場合には事前に行政書士や関係機関に相談しましょう。

転用できない農地もある

どんな農地でも届出や許可の申請をすれば転用ができるわけではなく、
転用が原則認められていない農地もあるのです。

届出や許可の申請をしてすんなり転用が認められるのは「第3種農地」のみで、
 ・農用地区域内農地
 ・甲種農地
 ・第1種農地
 ・第2種農地
は転用が認められない可能性があります。

「農用地区域内農地」は農振農用地や青地とも言われる農地で、
市町村によって農用地と定められた区域にある田畑などを指します。

農振除外を申請して許可が得られれば転用も可能ですが、
農振除外の許可を得るためのハードルはかなり高いです。

「甲種農地」は市街化調整区域内の農地で、
特に営農条件が良いと認められる田畑のことを指します。

農用地区域内農地と同様に基本的に転用は許可されませんが、農業に関連する
施設を設置する場合など例外規定に該当すると転用が認められるケースもあります。

「第1種農地」は農用地区域外で集団的に農地が存在している区域にある
特に営農条件が良い農地のことです。

扱い的には先の甲種農地と同様で、基本的には転用は認められないものの
例外規定に該当する場合は転用が許可される可能性があります。

「第2種農地」は農用地区域外で近く市街化される可能性が高いもしくは
小規模で生産性があまり高くない農地のことです。

第1種農地のように基本的に転用が認められないといったことはなく、
比較的転用が認められる可能性が高いです。

ただし近隣に代替地となりうる土地を所有している場合には
第2種農地でも転用が認められないこともあります。

「第3種農地」は市街化区域もしくは著しく市街地化が進んでいる区域にある農地です。

以下の条件が1つでも当てはまっていると第3種農地となります。
 ・上下水道、ガス管の内2種類以上が前面道路に埋設されている
  かつ教育、医療施設が500m以内に2つ以上ある
 ・農地から300m以内に駅、官公庁、インターチェンジがある
 ・街区面積の40%以上を占める区域に農地がある
 ・用途地域に定められた区域に農地がある

第3種農地は基本的に転用が認められますが、
例外的に転用が認められないこともあるので注意しましょう。

農地として長年利用している場合には、
自分が持っている農地がどの区分なのかは大体分かっていると思います。

相続で譲り受けた場合には農地の区分が分からないことも多いでしょうから、
転用を考えているならまず行政書士や関係機関に確認すると良いですよ。

農地転用申請の流れ

農地転用を申請する際の流れですが、
届出だけでOKの場合と許可が必要な場合では大きく違います。

届出だけでOKな場合は、転用したい農地がある市区町村の役所内に設置されている
農業委員会事務局に農地転用許可申請書+必要書類を提出します。

農地法第4条に基づく届出では転用したい農地の所有者が申請者です。

第3条と第5条に基づく届出では、
現在の農地所有者と譲渡先である新しい所有者が共同で申請者となります。

申請書類の不備などの審査が行われて、問題が無ければ農業委員会から
受理通知書が交付されて農地の転用が可能となるのです。

農地転用の許可が必要な場合も基本的には同様の流れですが、
事前に農業委員会で農地の種別や転用の可否などを確認します。

農地の種別によって手続きの内容が変わりますし、転用が認められない場合には
必要書類の取得・作成にかかる手間や行政書士への報酬が無駄になってしまいます。

農地転用を申請するための準備が無駄にならないように、
事前に農業委員会で色々なことを確認しておくわけです。

転用可能であれば農地転用許可申請書に必要書類を添えて農業委員会事務局に
提出します。

行政書士に代行を依頼せずに自分で手続きする場合は、
提出する前に農業委員会で書類の確認をしてもらうと確実ですよ。

農業委員会を通して都道府県に申請書が送られて審査が行われて、
問題が無ければ農地転用の許可証が都道府県から交付されます。

ちなみに農地転用は届出でも許可でも郵送での申請は受け付けておらず、
農業委員会事務局の窓口に足を運んで手続きする必要があります。

農地転用申請にかかる期間

農地転用申請にかかる期間は届出だと1~2週間程度、
許可申請は大体1か月半ぐらいです。

届出は農業委員会の審査だけですが、許可申請は農業委員会と都道府県で
それぞれ審査が行われるので可否が決定するまでの期間が長くなります。

農地転用申請には毎月締日が設けられていることがあり、締日以降に申請すると
届出でも許可申請でも可否決定まで1か月以上かかるので注意が必要です。

例えば締日が毎月20日だとすると、20日までに申請書類を提出すれば届出なら
1~2週間後、許可申請なら1か月半後に可否が分かります。

21日以降に申請書類を提出すると翌月の取り扱いとなり、
申請の可否が分かるまでに余分な時間がかかってしまうのです。

農地を転用すると固定資産税が高くなる

転用した農地を売却するなら気にしなくても良いですが、転用した土地を
自分で使うなら固定資産税が高くなることも覚えておかないといけませんよ。

農地は土地の評価額が低く設定されているため、
同じ面積でも固定資産税が宅地より安くて場合によっては免除されることもあります。

農地転用すると宅地となって用途が増えて土地の評価額が上がり、
同じ土地でも固定資産税が高くなるのです。

余談ですが、10年近く前ですが私の父が故郷にある父名義の農地を
月極駐車場にするために農地転用をしました。

農地の時には年間1万円に満たない程度だった固定資産税が農地転用すると
年間10万円近くにまで跳ね上がったと父から聞いた記憶があります。

土地の場所や面積によっては農地転用で評価額が大幅に上がることも考えられるので、
農地転用前後の固定資産税についてもしっかり確認しておきましょう。

まとめ

農地転用申請を行政書士に依頼する場合の報酬相場は大体5~10万円です。

行政書士に頼らず自分で申請できますが、必要な書類が多いので
自分で申請するとなるとかなりの手間と時間がかかってしまいます。

また農地転用申請は少し特殊でもあるので、
多少費用はかかっても行政書士に依頼するのがおすすめですよ。

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