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行政書士は開業してみたら案外上手くいく職業

こんにちは、洋平です。

行政書士試験に合格したものの、
行政書士として独立開業するのには大きな勇気が必要です。

行政書士は比較的成功しやすい職業で、
「思い切って開業してみたら案外上手くいった」となる可能性も十分にあります。

これから行政書士として成功するためのポイントなどを紹介しますが、
最後まで読んでいただいて独立開業のきっかけの1つになれれば嬉しいです。

行政書士が成功しやすい職業である理由とは?

一般的に行政書士は「儲からない仕事」と言われていて、
独立開業しても短期間で廃業に追い込まれるケースが多いとされています。

独立開業すれば100%成功するわけではもちろんありませんが、
他の独立開業系の職業に比べると行政書士は成功しやすいのです。

実は行政書士は「成功しやすいビジネス」の4つの条件を全て満たしています。

「ライブドア」の創業者で現在も起業家として活躍している堀江貴文氏が、
自身のブログで「成功しやすいビジネスモデル」について語っています。

堀江氏はブログの中で
 ・利益率が高い
 ・在庫を持たない
 ・定期的に一定額の収入が入ってくる
 ・資本ゼロあるいは小資本で始められる
の4つの条件をより多く満たしていると成功しやすいとしているのです。

「利益率」は売上に対する利益の割合のことですが、
簡単に言うと原価の安い物を高い値段で販売できれば利益率が高くなります。

行政書士の仕事は、何か品物を仕入れて販売するのではなく、
行政手続きなどの代行や書類作成というサービスを提供することです。

サービスを提供するだけなら原価はほぼゼロ、基本的に仕事は1人で行うので
人件費も少なく、それでいてそれなりの報酬が貰えるので利益率が高いのです。

「在庫」についても、
行政書士は品物を取り扱わないので在庫が発生することはありません。

「定期的な収入」については、
行政書士はスポット業務が多いので定期的な収入はあまり見込めません。

ただ一般企業と顧問契約を結ぶケースもありますし、
協同組合など非営利団体に外部役員として招かれることもあります。

顧問契約が取れたり外部役員に就任できれば、
それほど高額ではありませんが定期的に一定額の収入を得ることも可能です。

「資本金」については、行政書士登録に25万円前後、その他バッジや名刺、判子など
備品調達も合わせると30万円ぐらいは開業時に必要となります。

自宅を事務所として使えますし、既にパソコンや電話は持っていれば
買い替える必要なし、あとはコピー機をレンタルするぐらいで済みます。

他の独立開業系の職業では開業時に数百万円の資金を用意しないといけませんが、
行政書士は100万円もかからずに開業することも可能なのです。

定期収入こそ微妙ですが全く無理なことでもなく、行政書士は堀江氏の言うところの
「成功しやすいビジネス4条件」を全て満たしていることになります。

行政書士が「儲からない」と言われているのはなぜ?

成功しやすい条件が揃っている行政書士が一般的に「儲からない」と言われるのは、
実際に儲かっていない行政書士が多いからです。

日本行政書士会連合会の現役行政書士を対象にしたアンケートで、
年商500万円未満という回答が全体の約8割を占めました。

年商500万円だと年収では350~400万円といったところで、これより収入が少ない
行政書士が多いとなると確かに「儲からない」と思ってしまいますね。

ただし年商500万円未満の行政書士が多いのには、
「積極的に儲けようとしていない行政書士が多いから」という理由があるのです。

国家試験に合格しないと行政書士になれないと思われがちですが、公務員として
行政事務に17年以上従事すれば無試験で行政書士になることができます。

実際に公務員を定年退職後に行政書士として開業するケースも少なからずあり、
定年後に開業した行政書士は積極的に儲けようとしないことが多いです。

公務員の定年は2022年現在は60歳で、
再任用制度を利用すれば年金受給開始年齢である65歳まで勤められます。

年金受給開始は遅らせることができるものの、
65歳で退職して年金を貰いながら行政書士として働いているケースもあります。

収入が一定額以上あると年金額が減らされてしまうため、
年金を貰いながら働いている行政書士は収入を一定額以下に抑えています。
(年金額よりはるかに多く稼げる場合は別ですが・・・)

年金のために一定額以下に収入を抑える行政書士も居るため、実質的には
年商500万円未満の行政書士は全体の約8割よりももっと少ないわけです。

行政書士は儲からないのではなく、
儲けようとしてない行政書士も居るので儲からないように見えるだけなのです。

全国に5万人以上のライバルが居る

行政書士が儲からないと言われる理由としてもう1つ「行政書士登録者が5万人を
超えていること」が挙げられます。

行政書士の数が多いと言うことはライバルが多いことになり、
ライバルが多いと仕事にあぶれる行政書士がたくさん居ると考えられるわけです。

主な士業の中では行政書士は税理士に次ぐ多さで、
実際に街中を歩けば数軒の行政書士事務所を簡単に見つけられます。

ライバルが多いのは事実なのですが、行政書士の業務は多岐に渡っているため
ライバルが多くてもそれなりに儲けられるのです。

主な行政書士の業務である各種許認可申請だけでも1万種類以上あり、
1人の行政書士が全ての業務を行うことは事実上できません。

それぞれの行政書士は取り扱い業務を絞っていて業務ごとに住み分けが
できているので、ライバルが多くてもそれなりに儲けられるわけです。

行政書士は廃業率が高い

「行政書士は儲からないので廃業率が高い」、
これも行政書士に対するネガティブな意見としてよく言われることです。

現役行政書士が「3年以内に9割が廃業」などの情報を発信していたりするので、
行政書士の廃業率が高いことは規制事実化してしまっている部分もあります。

行政書士の廃業率については、日本行政書士会連合会などが
正式に調査していないため正確な数字は分かりません。

ただ日本行政書士会連合会の機関誌に毎月の廃業者数が掲載されていて、
それによると年間で1,500~1,700人程度が廃業しています。

全国に5万人超の行政書士が居て、
その内の1,500~1,700人ですからおおよその廃業率は3~3.5%程度となります。

日本における全業種の廃業率が3%台なので、
行政書士の廃業率は平均的で決して高くありません。

「3年以内に9割が廃業」などというのは、その行政書士の周辺だけの話だったり、
単なる肌感覚で辞める人が多いと感じているだけだったりします。

実際には行政書士の廃業率は平均的で、
仕事が続けられる程度には儲けられている行政書士が大半なのです。

「儲からない」は行政書士自身が流しているデマ?

私の個人的な意見ですが、行政書士自身が「行政書士は儲からない」というデマを
流しているケースもあるのではないでしょうか。

行政書士の数は右肩上がりに増え続けていて、
2022年4月現在で5万人超となっています。

今後も行政書士が増え続けることは、
現状でもあまり儲けられていない行政書士にとっては望ましくないことなのです。

これ以上増えてほしくないと思っている行政書士が「行政書士は儲からない」という
デマを流して、行政書士を目指す人を減らそうとしてるのではないかというわけです。

根拠と言えるほどのものではありませんが、行政書士としての仕事が軌道に乗ると
頻繁にSNSやブログを更新する暇もないほど忙しくなるのだとか。

行政書士自身が「儲からない」とデマを流していると言うよりも、儲けられておらず
暇な行政書士が発信する情報が目立っているだけとも言えるかもしれないですね。

行政書士として開業してみたら上手くいった、となるためには

「開業してみたら案外上手くいった」という行政書士になるためには、
いくつかやらなければならないことがあります。

いくら成功しやすいビジネスの条件が揃っていても、
何もせずに待っているだけでは成功しません。

行政書士として成功するには、まず「営業活動」が重要です。

行政書士は全国に5万人超居て、
近所を歩くだけでも数軒の行政書士事務所が見つかるぐらいです。

簡単に行政書士事務所を見つけられる現状では、新しく行政書士事務所を
開業だけだと近隣の人に存在を知ってもらうことすらできません。

少なくとも「ここに行政書士事務所がある」ということを知っておいてもらわないと、
何か困ったことがあっても「行政書士事務所に相談しよう」とはならないのです。

近隣の住民や事業者に新しい行政書士事務所ができたことを知ってもらうための
営業活動が重要となります。

IT全盛の現代で知名度を上げるには「ホームページ」を作るのが一番とされます。

ホームページで全国的な知名度を上げるのも良いですが、個人的にはホームページを
作ることは行政書士の営業活動としてはあまり効果的とは思えません。

行政書士は国家資格なので全国で仕事ができますが、実際には都道府県どころか
市町村をまたいで依頼者が来ることはそれほど多くないのです。

実際に行政書士の力を借りたいと思った場合、
まずは近所で行政書士事務所を探しますよね。

近所に無ければ市町村や都道府県をまたいで探しますが、
近所にあればとりあえず近所の行政書士事務所へ相談に行くはずです。

近隣の住民や事業者に行政書士事務所の存在をあらかじめ知ってもらっていれば、
最初の相談先として選ばれる可能性が高くなります。

近隣に存在を知ってもらうためにはホームページよりもパンフレットを作って
ポスティングする方が効果的なのです。

ホームページやSNSなどで情報を発信することも重要ですが、
まずは近隣に存在を知ってもらうための営業活動を行いましょう。

幅広い人脈を持つ

行政書士は基本的に1人で仕事をしますが、
「人脈」が無ければ行政書士としての仕事を軌道に乗せることは難しいです。

特定の業種に限らずに幅広い人脈を作っておくと、
今後行政書士として仕事をする上で大いに役立ちます。

まずは行政書士の人脈で、特に開業したては他の行政書士との繋がりが
あるかないかで仕事の仕方が大きく変わるのです。

先輩行政書士との繋がりを作っておけば、
業務を行う上で困ったことや分からないことが出てきた時に相談に乗ってもらえます。

業務の進め方などについてアドバイスも貰えますし、
場合によっては仕事を回してもらえることもあります。

行政書士以外の士業との繋がりも作っておくべきです。

行政書士と司法書士と社労士の違いが分かっていない人も多く、実際に
行政書士事務所に司法書士や社労士の仕事を依頼しに来るケースもあるのです。

司法書士や社労士との繋がりが無ければ断って終わりですが、
繋がりがあれば紹介してあげられます。

仕事が受けられる士業を紹介してあげることで、
依頼者は「何か困ったことがあればここに相談しに来よう」と思ってくれます。

反対に繋がりのある他の士業のところに来た行政書士の仕事依頼を
こちらに回してもらえる可能性も出てくるのです。

士業以外の業種の人との繋がりも行政書士の仕事をする上では結構重要です。

直接的に仕事を依頼されたり、依頼者を紹介されたりといったこともありますし、
業務を行う際に協力してもらえることもあります。

例えば許認可申請で書類の体裁の整え方が分からない場合に、
繋がりのある他業種の事業者が実際に申請書類を見せてもらえたりします。

サンプルよりも実物を見た方が参考になりますから、
他業種の人脈があると行政書士の仕事をスムーズに進められることになるのです。

事務所の周辺事情に合った業務を取り扱う

行政書士の業務は多岐に渡るため、取り扱う業務をある程度絞ることになります。

取り扱う業務を絞る際には、
自身の行政書士事務所がある地域の事情を考えるようにしましょう。

要するに、事務所の周辺事情に合った業務を取り扱えば
それなりに儲けられる可能性が高くなるということです。

例えばビルが立ち並ぶオフィス街に事務所があるなら、
事業関係の許認可申請の需要が見込めます。

オフィス街で働く人をターゲットに飲食店やキッチンカが出店することもあるので、
飲食関係の営業許可や道路使用許可などの申請も需要がありそうですね。

周りに住宅の多い郊外に事務所を構えるなら、
相続関係や各種契約書などの書類作成といった業務を取り扱うのがベターです。

交通量が多い地域だと事実調査報告書の作成や自賠責被害者請求代行などの
需要も見込めます。

田畑の多い地域であれば、
農地転用の許可申請や現況測量図の作成などを求められることもあります。

農業への新規参入に必要な営農計画書の作成、農業法人設立のサポートなども
田畑の多い地域では重要な業務です。

紹介したのはあくまで一例ですが、行政書士として儲けるなら事務所の周辺事情に
合った業務を取り扱うようにしましょう。

事務所の周辺事情に合った業務が何かを知るためには、
事務所の周辺のマーケティングが必要ですよ。

まとめ

行政書士は成功しやすいビジネスの条件が揃っているので
「開業してみたら案外上手くいった」となりえる可能性が十分にあります。

ただ開業してみただけでは成功しませんから、
紹介したようなポイントを押さえて活動することが重要ですよ。

行政書士は現状でも需要が多く、将来的にも需要が極端に減ることは考えにくいので
ぜひ行政書士としての成功を目指して頑張ってください。

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