こんにちは、洋平です。
今回は「行政書士はぼろ儲けできる仕事なのか?」について詳しく見ていきましょう。
「行政書士は儲からない」は嘘?
ネットで行政書士について調べていると、
「行政書士は儲からない」という情報が次から次へと見つかります。
これから行政書士を目指そうとしている人がこんな情報を目にすれば、
「行政書士になるの止めようかな」と思ってしまいますよね。
確かに儲からずに廃業せざるをえないほどに追い込まれている行政書士や
実際に廃業した元行政書士もたくさん居ます。
しかし反対に、
「ぼろ儲け」している行政書士も廃業に追い込まれるのと同じぐらい居るのです。
ですから行政書士としての仕事のやり方の問題で、
やり方さえ間違えなければぼろ儲けできる可能性は十分にありますよ。
儲からないことにしてライバルが増えるのを抑えている?
私の個人的な見解ですが、現役行政書士がネットで「儲からない」という情報を
発信しているのは、「ライバルを増やさないため」なのではないでしょうか。
行政書士試験の合格者は毎年4,000~5,000人で、
全員が行政書士になるわけではありません。
しかし少なくとも1年ごとに数百人単位で増えていて、
30年前に比べると行政書士の数は約15,000人も増えています。
現在の日本は少子高齢化が急激に進んでおり、人口減少の局面に入ってきています。
要するに、30年前に比べると「行政書士を必要とする人が減っている」ということに
なるわけです。
にも関わらず行政書士の数は右肩上がりで増えていますから、
1人の行政書士が担当できる仕事の数は確実に減っていっているのです。
そのためこれ以上行政書士が増えると、現状である程度儲かっている行政書士でも
将来的には儲からなくなってしまう恐れがあります。
そこで「行政書士は儲からない」という情報を発信して、
行政書士を目指す人が増えないようにしているのではないでしょうか。
確かに日本の人口は減少局面ではありますが、新しい産業も生まれているので、
許認可申請が必要な事柄は減るどころか増えています。
なので行政書士に頼らないといけない場面はまだまだ多く、
やり方次第ではぼろ儲けすることも可能なのです。
「行政書士は儲からない」という真偽不明の情報に騙されずに、
「ぼろ儲けできる行政書士」を目指してくださいね。
ぼろ儲けしている行政書士は情報発信をしない
実際にぼろ儲けしている行政書士はたくさん居ますが、
そういう行政書士ほどネットなどで積極的に情報発信を行っていません。
先に書いたように、「ぼろ儲けしている」と発信すると行政書士を目指す人が増えて、
自分の仕事が減る恐れがあるからということもあるかもしれません。
しかしライバルを増やさないためというよりも、単純に「忙しい」からぼろ儲けしている
行政書士はネットで情報を発信を積極的に行えないのです。
行政書士は許認可申請など行政手続きに必要な書類の作成をしたり、
代行したりするのが主な仕事です。
行政手続きは民間の手続きよりもシビアで、
記入漏れなどのミスがあると書類を受け付けてもらえません。
許認可申請は申請できる期間が限られていたり、
依頼者側の都合でいつまでに許認可を得ないといけないといったことがあります。
ミスで期限内の許認可が受けられないといったことになると、
一気に行政書士としての信用を失ってしまいます。
要するに、100%の仕事ができて当たり前で、
1つでもミスをすると信用されなくなるのが行政書士の仕事なのです。
そうすると許認可申請書類は作成して終わりではなく、
記入漏れなどのミスが無いかを何度もチェックすることになります。
書類作成だけでなく、申請代行で役所にも出かけないといけませんし、
事務所に相談者が来たら話を聞く時間を取らないといけません。
ぼろ儲けしている行政書士はこういった作業や仕事をいくつも抱えているので、
行政書士業務以外のことに割ける時間がほとんど無いのです。
対してあまり儲けられていない行政書士は業務にかかる時間が短く、
業務以外のことにたくさん時間を割くことができます。
なのでSNSやブログで積極的に情報を発信して、そちらでお金を稼ごう、
お客さんを呼び込もうとするわけです。
要するに積極的に情報を発信しているのは儲かっていない行政書士ばかりのため、
「行政書士は儲からない」というイメージが付いてしまっているのです。
ぼろ儲けできる行政書士になるには
どうせ行政書士になるなら、SNSなどで「儲からない」と愚痴をこぼすほどの
時間が無いほど忙しくてぼろ儲けできた方が良いですよね。
ぼろ儲けできる行政書士になるために特に必要なこととして
・営業活動
・人脈作り
・ビジネスマナー
の3つが挙げられます。
もちろんこの3つ以外にも必要なことはたくさんありますが、ぼろ儲けまでいかなくても
ある程度儲かる行政書士になるにはこの3つは欠かせません。
この3つの内1つでも欠けるようであれば、
SNSなどで「儲からない」と愚痴る行政書士への道が待っていると覚悟しましょう。
行政書士は待っていても仕事は入らない
行政書士は法律によって身分が保証されている国家資格であり、
誰でも簡単に就ける職業ではありません。
だからと言って、事務所の椅子でふんぞり返っているだけで依頼者がひっきりなしに
訪れるといった仕事でもないのです。
ぼろ儲けできる行政書士になるためには、
一般的な仕事と同じように積極的な「営業活動」が必要となります。
ただし「アポなしの飛び込み営業」や「手当たり次第の電話営業」といった
一般的なイメージの営業活動ではありません。
そもそも一般の人が行政書士に頼らないといけなくなることはそうそうありませんから、
飛び込み営業や電話営業はかえって逆効果になる恐れがあります。
多少費用をかけることができるのであれば、
パンフレットを作ってダイレクトメールでターゲットとなる企業や個人に送付しましょう。
行政書士事務所は街中のあちこちにありますが、
意識していないと行政書士事務所の看板は目に入りません。
そのため遺産相続などで行政書士の力が必要になった時に、
慌てて電話帳で近所の行政書士事務所を探すことになります。
ダイレクトメールでパンフレットを送っておけば、
行政書士の力が必要になった時の候補として頭の片隅に入れておいてもらえます。
営業活動のターゲットとして狙い目なのは「若い法人」
行政書士のダイレクトメール送付先として狙い目なのは、
設立して間もない「若い法人」ですね。
業務内容によっては、
その法人は今後様々な許認可申請を国や自治体などに対して行うことになります。
また若い法人を対象にした助成金制度もあり、
経営が軌道に乗るまではこういった助成金制度を利用する機会もあるかもしれません。
設立して何年も経つ成熟した法人には、
既にお付き合いのある行政書士が居ることがほとんどです。
しかし若い法人だけに、許認可申請や助成金制度の利用についての相談ができる
お抱えの行政書士が居ないことの方が多いのです。
そこに行政書士からダイレクトメールが送られてくれば、
「ちょっと相談してみようか」となる可能性が高いわけです。
依頼する側からすると行政書士ごとの違いが見えにくいので、
一度依頼すると「次もお願いしよう」となって継続的に依頼してもらえることになります。
営業活動に費用がかけられないなら
行政書士登録にもそれなりに費用がかかりますから、行政書士になりたてだと
営業活動にそれほど高額な費用を使うことができなかったりします。
営業活動に使える費用が少ない、
ほとんど無いといった場合にはネットを使った営業活動がおすすめですよ。
例えば行政書士事務所のホームページを作って、
情報を発信したり問い合わせを受けつけたりする方法です。
ホームページ制作会社に依頼すると、シンプルなデザインで小規模なホームページでも
10万円単位の費用がかかってしまいます。
しかしフリーランスのWebデザイナーに依頼すれば、
制作会社で10万円以上かかるホームページを数万円で作ってもらうことができます。
またデザインセンスとホームページ制作の知識があるなら、
ノーコードツールやCMSなどを使ってホームページを自作するのもアリですね。
ノーコードツールやCMSには無料で使えるものもありますから、
シンプルで小規模なものであれば無料で作ることも可能です。
ホームページの公開に必要なドメインとサーバーの取得・使用に料金はかかりますが、
両方合わせても月1万円程度に収まります。
完全無料で営業活動を行うのであれば、SNSやブログを活用しましょう。
宣伝効果はホームページに比べると薄いですが、
SNSやブログきっかけで仕事の依頼が入ったというケースもあります。
他業種人脈が行政書士の仕事を生む
ぼろ儲けできる行政書士になるには、行政書士を含めた他の士業はもちろん、
他業種の人脈を広げることが重要です。
行政書士を目指している人だと、行政書士と司法書士と社会労務士で行うことができる
業務の違いは明確に分かりますよね。
ところが一般の人は、行政書士と司法書士と社会労務士で何が違うのか
分かっていないケースがほとんどです。
かく言う私も、何かしら法律が絡む問題に直面した際、
行政書士と司法書士のどちらに相談すべきか判断に迷うことがあります。
と言うことは、司法書士にしか行えない業務を行政書士に依頼してくる、
あるいはその反対のケースも結構ありえることになるのです。
例えば行政書士であるあなたに、司法書士の専門業務の依頼が入ったとします。
当然その依頼は断ることになりますが、
単に断っただけではその依頼者との関係はそこで終わってしまいます。
しかし断るだけでなく業務を行える司法書士を紹介してあげれば、その依頼者は
「また困ったことがあればここに相談しに来よう」となる可能性が高いのです。
反対に、知り合いの司法書士の元に来た行政書士業務の依頼者を
こちらに紹介してもらえることもあるかもしれません。
士業以外の他業種でも、事業を行う上で何かしらの許認可申請が必要になるケースが
出てくることが考えれます。
その際に知り合いの行政書士が居れば、
その行政書士に許認可申請の相談・依頼をすることになります。
要するに、他の士業や他業種との人脈を作ることは営業活動の一環でもあり、
その人脈が行政書士業務の窓口にもなるということです。
ですから行政書士会が主催する研修会を始めとして、
参加できる会合にはできるだけ参加して人脈を広げるようにしましょう。
儲からない行政書士はビジネスマナーが身に付いていないことが多い
行政書士のような個人事業主とビジネスマナーは無関係と思うかもしれませんが、
ぼろ儲けしている行政書士はビジネスマナーがしっかりと身に付いています。
例えばあなたが行政書士に仕事を依頼する際、
行政書士事務所に電話をかけた時に不機嫌そうに返事されたらどう思いますか?
また実際に相談しに行政書士事務所に行った時に、上から目線で話されたり、
ぞんざいな扱いを受けたらどう感じるでしょう?
当然良い気はしませんし、「ぜひこの人に仕事をお願いしよう」とは思わないですよね。
特別愛想よくする必要はありませんが、電話に出る際には
「○○行政書士事務所のXXです」といった最低限の対応をするようにしましょう。
また事務所に相談者が来た時も、偉そうな態度を取らずに相手はお客様であることを
意識した対応をしないといけませんよ。
こうした最低限のビジネスマナーさえ心掛けておけば、
少なくとも「二度と相談・依頼はしない!」と言われることは無いはずです。
メールの書き方にも注意
電話や対面での対応はちゃんとしていても、
メールでの対応に不備があるケースが結構あります。
メールは文字だけのやり取りなので、
書き方によっては相手にぶっきらぼうや横柄な印象を与えてしまいます。
なのでメールを書く際は、
「少し丁寧すぎるかな」と感じる言い回しでちょうど良いぐらいになります。
また「○○について」など件名で用件が分かるようにするか、
「○○行政書士事務所の○○です」と件名で名乗るようにします。
少なくとも「アドレスで行政書士からだと分かるはずだから、件名は無しで良いだろう」
などと思ってはいけません。
そして本文は最初に「いつもお世話になっております」などの挨拶から入って、
本題へ移るといった構成にすると良いですよ。
最後には署名として、事務所名と名前、さらに住所と電話番号を明記すればOKです。
メールの内容について急いで連絡を取りたい場合に、電話番号が分からないと
困りますから、メールには必ず事務所の電話番号を書いておきましょう。
得意分野を作る
ぼろ儲けできる行政書士になるためにもう1つ必要なことを挙げるとすれば、
「得意分野を作る」ということです。
全ての業務に精通したオールマイティな行政書士になるのが一番ですが、
実際には全ての業務に精通することは簡単ではありません。
許認可申請だけでも
・建築関係
・道路関係
・飲食店関係
・風営法関係
などなど多岐に渡り、それぞれに申請先や申請方法が違っています。
許認可申請の他にも
・補助金や助成金申請
・相続や契約など権利義務関係
・会社の定款や議事録、会計帳簿、決算書類の作成
などの業務を行政書士は行うことができます。
相談された時にこれら全てのことについて完璧な回答ができて、マニュアルを見ずに
完璧な書類を作ることができる行政書士は恐らく居ないと思います。
一定以上儲けている行政書士の多くは、行政書士業務の中で
「これだけは誰にも負けない」という1つ2つの武器で戦っています。
ですからどの業務でも構わないので、「何を聞かれても完璧に答えられる」
「目をつぶっていても完璧な書類が作れる」というものを1つ2つ作りましょう。
ただ得意分野を作るためには、まず色んな事を経験しておく必要があります。
なので行政書士として駆け出しの頃は選り好みせずに色んな業務を引き受けて、
その中から自分が自信を持って取り組める分野を見つけると良いですよ。
まとめ
一般的に「行政書士は儲からない」というイメージがありますが、
やり方次第ではぼろ儲けすることも可能です。
ゼロから「ぼろ儲けできる行政書士になる方法」を見つけることは難しいので、
身近で儲けている行政書士の話しを聞きに行きましょう。
儲けている行政書士と話すことで、事務所経営や業務への取り組み方など
「儲かる行政書士への道筋」が見えてくるはずですよ。
決して簡単ではありませんが、5年後10年後に新人行政書士が話しを聞きにくるような
ぼろ儲けできる行政書士になってくださいね。