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行政書士がこれから取り組むべき有望分野とは?

こんにちは、洋平です。

今回は、行政書士にとってこれからビジネスチャンスになる「有望分野」について
詳しくお話ししましょう。

これから行政書士を目指すのにチェックしておくべき分野

2019年時点で、全国には約4万8千人の行政書士として仕事をしている人が居ます。

行政書士は事務所の所在地に関係無く全国で仕事をすることができるので、
これから行政書士を目指すならこの4万8千人を相手しないといけないのです。

現時点での有望分野は先輩行政書士が既に手掛けているため、
ライバルが多く頭角を現すのは簡単ではありません。

しかしこれからの有望分野を今の内にチェックしておけば、
ライバルが少なく「この分野なら○○!」と言われる存在になることができますよ。

ではこれから行政書士にとって有望となる分野は何かと言うと
 ・ペット
 ・ドローン
 ・ネットショップ
の3つです。

これらは比較的最近になって法律の規制対象になったり、
関連法律が改正されたりしています。

そのため、これまで不要だった許認可が必要になっていたり、
許認可の要件が厳しくなったりしています。

なので実際に現時点でも、
新たに開業するに当たって行政書士への相談や依頼が増えている分野なのです。

もちろんこれらの業務を手掛ける行政書士が居ないわけではありませんが、
現状では数がそれほど多くありません。

先の3分野では行政書士の需要が増えていく可能性が高く、
今の内からチェックしておくことで安定した収入が見込めますよ。

ペットショップは届出制から登録制に変更

2021年に動物愛護管理法が改正されたことで、ペットショップなど動物を
取り扱う業務の一部が届出制から登録制に変更となっています。

「届出」は基本的に必要書類を所管の自治体などに提出するだけ。

必要書類に不備が無ければ受理されないことは無いので、
書類の体裁さえ整えておけばOK。

対して「登録」は届出が受理された上に登録名簿に名前が記載されないといけません。

届出のように書類を提出すればOKというわけにはいかず、
登録には多少の審査もあるので認められないことも十分にありえます。

これまでの届出でもペットショップの経営者は行政書士に依頼するケースが
多かったのですが、登録制になることでより行政書士の重要性が高まるわけです。

当然「登録されるための書類の作り方」が必要になるため、
届出の時よりも報酬を高く設定することも可能ですよ。

今後はペットの飼い主にも一定の規制がかかる可能性も

現状でも特定の動物を家庭で飼育するには自治体の許可が必要ですが、
犬や猫といった一般的な愛玩動物を飼うのに許可は必要ありません。

しかし犬や猫などの愛玩動物を捨てるケースが増えていることから、
法改正によってペットショップにはマイクロチップの装着義務が課せられました。

さらに今後は犬や猫などの愛玩動物の飼い主側にも、
何らかの義務や規制がかけられる可能性があります。

となると、ペットショップで動物を購入する際に提出する何かしらの書類の作成を
行政書士に依頼することになるわけです。

現状ではペットショップやブリーダーなど動物を販売する側にしか行政書士の需要が
ありませんが、今後は購入する側にも需要が生まれることが考えられます。

将来的にペットを飼う人が極端に減ることは考えにくいので、
ペット関連は行政書士にとってかなり有望な分野になりますよ。

ドローンを飛ばすには登録と許可が必要

ドローンが使われるようになって久しいですが、
最近は手頃な価格の機体もあって趣味でドローンを飛ばすケースも増えてきています。

以前からドローンを屋外で飛ばすには許可が必要だったものの、
それでもドローンを使った迷惑行為が後を絶ちませんでした。

そこでドローン自体の機体登録が義務化されて、2022年6月20日以降は
未登録のドローンを屋外で飛ばすことが基本的にできなくなります。

ドローンを登録したからと言って自由に飛ばせるわけではなく、
従来通り屋外でドローンを飛ばすのには許可を取る必要があります。

これまで許可申請だけで良かったものが登録もしなければならないので、
ドローンを飛ばすのに行政書士の力がこれまでよりも必要となるわけです。

ドローンの機体登録は2021年12月に始まったばかりで、
実際に屋外での飛行に登録が必要になるのは2022年6月からです。

まさに行政書士にとってこれからの分野であり、
今の内から力を入れておくことで将来的にも必要とされる行政書士になれますよ。

ネットショップ開業にも色々な規制が

ホームページを簡単に作れるツールやサービスが登場したこともあって、
個人で「ネットショップ」を開業するケースも増えています。

ネットショップは開業届だけで始められますが、
ネットショップで取り扱う商品によって許認可申請が必要となります。

例えば農家が自家製野菜をネットショップで販売するとします。

自分が作った野菜をそのまま販売するだけなら許認可は不要ですが、
漬物など野菜を加工して販売する場合には食品衛生法に基づいた許可が必要です。

また健康食品や化粧品を販売するだけなら許認可は不要です。

しかし健康食品も化粧品も「薬機法」の規制対象で、
具体的な効果・効能を商品説明などに表示することができません。

それ以外にも、アルコールが入った酒類を取り扱うなら免許が必要ですし、
中古品を売買するなら古物商の許可が必要です。

このようにネットショップには色んな規制が設けられていて、
ネットショップを開業する際には行政書士の力が求められる場面が多くなっています。

誰でも簡単にショップサイトが作れるようになってきているので、
今後は副業などでネットショップを開業するケースが増えてくるはずです。

ネットショップ関連を得意分野にしておくことで、
将来的に行政書士としての仕事が安定する可能性が高いですよ。

現在需要が多く行政書士の分野

先に挙げた3つは有望分野で、現在でも需要はありますが、
将来的にさらに需要が増える可能性が高い分野です。

では現状で需要が多くなっている行政書士の分野にはどういったものが
あるのでしょうか?

細かく分けると数が多くなるので、大まかな分野で言うと
 ・建築関係
 ・交通関係
 ・外国人関係
 ・風営法関係
の4つですね。

この4分野は現在進行形で需要が多く、実際にほとんどの行政書士が
この4分野のいずれかを得意としていると言って良いぐらいです。

また今後の規制緩和や法律改正でも需要が減ることは考えにくい分野でもあるので、
将来的に見ても有望分野と言えますよ。

建設関係は行政書士業務の基本

建設関係の許認可申請は特に需要が多く、
「行政書士なら1度は手掛けたことがある」と言われるほどポピュラーな業務です。

実際に行政書士として開業して初めての仕事が建設関係の許認可申請というケースも
多く、行政書士業務の基本とも言われています。

建設業を営む業者は事業費が500万円を超える工事を請け負うには、
建設業許可申請を行って都道府県知事の許可を得ないといけません。

事業費500万円未満だとかなり小規模な工事しか請け負えないので、
建設会社で建設業許可を得ないことは考えられないのです。

加えて建設業許可の有効期間は5年と決められていて、
5年ごとの更新が必要となっています。

ですから行政書士としては、これから建設業を始める業者だけでなく、
既に建設業許可を得ている業者も顧客になりうるわけです。

また工事には産業廃棄物が付き物ですが、
産業廃棄物の運搬や処理にも許可が必要です。

と言うことは、建設業許可申請のついでに産業廃棄物の運搬や処理の許可申請も
依頼される可能性が高いことになります。

さらに建設業者が公共事業の入札に参加するには「経営事項審査申請」が必要で、
これも行政書士が業務として行えます。

今後建設関係の規制は緩くなるどころか、
環境問題にも関わってくるので規制が厳しくなる可能性の方が高いです。

そうするとこれまで以上に許認可申請の機会が増えるかもしれませんから、
建設関係は現在でも需要が多い分野ですが、将来的な有望分野でもあります。

建設関係の業務には参考資料がたくさんある

建設関係を手掛ける行政書士が多い理由として、
需要が多いことに加えて「参考資料」がたくさんあることも挙げられます。

建設業許可申請は都道府県に対して行うもので、
各都道府県のホームページに詳細なマニュアルが掲載されています。

また、業者が行政書士の力を借りずに申請するためのマニュアル本も
多数出版されていたりします。

さらに建設業許可申請を手掛ける行政書士が多いので、先輩行政書士に相談すれば
「許可を受けやすい申請方法」なんかも教えてもらえる可能性があります。

そのため行政書士としては、
建設関係は申請書類が作りやすく手続きしやすい分野でもあるわけです。

比較的簡単な交通関係

交通関係の許認可申請は数が多い上に、
比較的簡単なため手掛ける行政書士が多くなっています。

身近なところで交通関係の何かしらの申請が必要になるケースと言えば、
やはり「自動車の購入」ですね。

新車や車検の切れた中古車を購入した場合には、
「自動車登録」を行ってナンバープレートを発行してもらうことになります。

また自動車を購入する際には、
保管場所を確保していることを証明する「車庫証明」を提出しなければいけません。

さらに中古車や購入したり、個人間で自動車を売買する場合には
「移転登録」が必要です。

これらは購入者自ら行うこともできますが、
行政書士に代行してもらうのが一般的となっています。

また大規模なイベントが開催される際に、
会場までの道筋を示す看板などを路上に設置することがありますよね。

公道に看板を設置するには、
管轄の警察署に「道路使用許可」の申請を行って許可をもらわないといけません。

それからキッチンカーなど路上で販売業務を行うには、
警察署で「道路占用許可」を受ける必要があります。

道路使用許可や道路占用許可は一度受けたら長期間有効というものではなく、
その都度申請して許可を受けることになります。

それでいて申請自体はパターン化されているため、まとめて申請することができるので
行政書士にとって交通関係は「儲かる分野」でもあるのです。

これら交通関係の許認可も法律改正などで不要になるとは考えにくいですから、
将来的な有望分野でもありますよ。

外国人関係の業務はこれから増え続ける可能性大

3つ目の外国人関係ですが、これは外国人が日本に旅行以外で長期に渡って
滞在するのに必要な在留資格の申請が主です。

外国人在留資格は一度取得したら無期限有効となるものもありますが、
大抵の場合は1年・3年・5年の有効期限が設けられています。

長期間に渡って日本に住み続ける限りは更新が必要で、
その都度行政書士の力が必要になるわけです。

日本では急激な少子高齢化によって人口減少が始まっていて、
今後深刻な「労働者不足」に陥ることが懸念されています。

それを解消するため、外国人労働者の受け入れを拡大する方向になっているので、
今後外国人の在留資格申請業務も増える可能性が高いのです。

在留資格申請業務を行うには「ピンクカード」の取得が必須

外国人の在留資格申請は行政書士にとって有望分野ですが、
行政書士なら誰でも業務が行えるわけではありません。

在留資格申請には「申請取次行政書士」の資格が必要で、
いわゆる「ピンクカード」を持っていないと業務が行えません。

「行政書士申請取次事務研修」を受講して修了試験に合格すればピンクカードが
取得でき、申請取次行政書士として業務が行えます。

行政書士としての仕事が軌道に乗ってからだと時間的に厳しかったりするので、
行政書士登録したら早い内にピンクカードを取得しておいた方が良いかもしれませんね。

また在留資格申請を行う外国人に聞き取りを行わないと書類が作れませんから、
少なくとも英語がある程度できた方が良いでしょう。

英語以外にも中国語やスペイン語、フランス語といった世界で使用人口が多い
外国語もできるとより需要が高まりますよ。

風営法関係も需要が多く、将来的にも有望

一般的な飲食店ではなく、従業員による接待を伴う飲食店いわゆる「キャバクラ」や
「ホストクラブ」などを出店するには風俗営業許可が必要です。

風俗営業許可と言うと性産業をイメージしますが、
風営法は性産業とは全く関係無い店舗も規制対象となっていたりします。

例えば、ホステスの居る方はもちろんですが、
主に踊りに行くのが目的の方の「クラブ」も風俗営業許可が必要となっています。

さらに「マージャン店」「パチンコ店」「ゲームセンター」といった遊興施設も
風営法の対象で、風俗営業許可が無いと出店できません。

特に東京や大阪などの大都市では、
キャバクラやホストクラブは数が多いため入れ替わりが激しいです。

同じ場所でもオーナーが変われば新たに風俗営業許可を取らないといけませんから、
行政書士としては需要があり続ける分野だったりします。

風俗営業許可申請には「技術」も求められる

風俗営業許可申請では
 ・営業所平面図
 ・営業所面積求積図
 ・客室面積求積図
などの図面を作成して、必要書類として提出しなければいけません。

もちろん手書きでもOKですが、正確に図面を作成しておかないと図面と現場が
一致しないということで許可が受けられない恐れがあります。

なのでまず土地や建物を正確に計測できる技術が必要で、
その計測を元に正確な図面が作れる技術が必要となります。

風俗営業許可申請を行うなら、
できれば図面作成ソフトである「CAD」が使えるようにはしておきたいところですね。

まとめ

行政書士の有望分野をいくつか紹介しましたが、
ここで紹介したのはあくまで「一般的に考えて有望と考えられる分野」です。

行政書士事務所を取り巻く環境によっては、
ここで紹介した分野が有望たりえないことも十分に考えられます。

まずは事務所がどういったエリアにあり、
そのエリアではどういった需要があるのかをしっかりとリサーチすることが重要です。

たとえ一般的に有望でない儲からないと言われる分野でも、
地域によっては有望かつ儲かる分野となる可能性もあるのです。

なので行政書士として開業したら、
分野にこだわらずに色んな依頼を受けるようにしましょう。

そうすると依頼の傾向から、
その地域で行政書士に求められていることが自ずと見えてくるはずですよ。

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